世界最大のイスラム人口を有するインドネシアは、国民の80%以上がイスラム教徒の国です。
人々の生活の中に、その文化が根付いています。
ムハンマドとは、イスラム教の預言者であり、その教えを人々に伝えた人物。
「Prophet Mohammad’s Birthday(ムハンマド生誕祭)」は、文字通りムハンマドの誕生を祝う日で、イスラム教徒にとって大切な行事です。
この祝日は、イスラム暦(ヒジュラ暦)に基づいて決まるため、毎年日付が異なります。今年2025年は9月5日にあたりました。
この日、イスラム教徒はムハンマドの教えを思い起こし、信仰を深め、互いの絆を確かめ合い、無償の善行を実践することで祝います。
私のインドネシア人の友人は、「家族の誕生日と同じくらい嬉しく、大切な日だ」と話してくれました。
この日は、モスク (イスラム教の礼拝堂) でのお祈りが中心ですが、それだけではありません。
首都ジャカルタには、東南アジア最大のモスク「Istiqulal Mosque(イスティクラルモスク)」があり、その周辺では盛大な催しが行われます。
インドネシア各地から多くの人々がこのモスクに集まり、特別な日を祝うのです。
イスラム教徒だけでなく、観光客や他宗教の人々も歓迎され、食事や音楽、伝統的な演奏などを皆で楽しむイベント。
各地域のモスクで朝からムハンマドに関する歌が歌われ、学校では教えについてのスピーチ大会なども開かれます。
また、お祈り後には家族や近所の人々と一緒に食事をするのが一般的。
私の友人は、「Nasi Kebuli(ナシケブリ)」をお祝いの食事として食べるようです。
これは、香辛料やスパイスで炊いたご飯に肉などをのせた、アラブの影響を受けた料理。
ムハンマド生誕祭は、単なる宗教的な行事を超え、人々のつながりや善意があふれる日です。
イスラム文化に触れる貴重な機会でもあり、インドネシアではその意味が大切にされています。