マレーシアに来てまず驚いたこと・・・のひとつ。イスラム教の女性がヒジャブ(スカーフ)で髪や肌を隠すスタイル。一年中暑い、熱帯気候のマレーシアで、暑いでしょう・・・と来馬当初は思ったものです。観察してみると・・・さまざまなスタイルのヒジャブで思い思いにお洒落を楽しんでいます。どういうタイプが人気なの?どのように着用してるの?そんな疑問をJTBマレーシア、ムスリムスタッフに聞いてみました!
Tudung「トゥドン」とは?
「ヒジャブ」はマレー語でTudung「トゥドン」と言います。トゥドンはマレー語ので被るの意味。ヒジャブは、アラビア語から派生した言葉で、「何かを覆う、カバーすること」も意味します。一般的には「ヒジャブ」という言葉の方が耳にする機会が多いかもしれません。マレーシアでもどちらの言葉も使われていますが、せっかくなので、ここからはマレー語の「トゥドン」で紹介しますね。
子供から年配の方までイスラム教徒の女性は基本的にトゥドンを着用しています。
まず初めにインナースカーフを着用します。
(髪をそのままスカーフで覆うのではないのですね!)
左側写真の3つのタイプのインナースカーフが基本。
(色は他にもありますが、インナースカーフは無地が多いそうです。確かに!下に隠れますから~)
◇黒: 髪の長さに関係なく生え際から髪をしっかり隠すベーシックタイプ
◇青: 長い髪を束ね、トゥドンの中でまとまるタイプ。長い髪の女性が使うことが多い
◇白: 青と同様長い髪の女性が使うことが多い、フェイスライン、首まで覆うタイプ
Tudungのアクセサリー
インナースカーフの他に、もう1つ着用のポイント。インナースカーフの上に被るスカーフの生地を留めるためのもの。髪をセットするのと同じように、スカーフを美しい形に仕上げるために欠かせないんです。
◇ブローチ:通常年配の女性の間で使用され、イスラム教のお祝いのハリラヤ、結婚式のお祝い、その他お祝い事!では欠かせないアイテム両肩に付けたり、片側でスカーフを留めたりします。両肩に付けるときは同じデザインを使うことが多いそうです。
◇ベビーブローチ:ベビーブローチは名前の通り、小さいタイプのもの。インナースカーフの上からスカーフを被せて「顔のループ」を作るのに便利です。
◇ショールピン:顔周りに巻き付けたスカーフを留めるピンです。裁縫のマチ針??って思ったのは私だけでしょうか・・・デザインも色々。ムスリム女性のお洒落ポイントですね!
「Tudung Bawal」トゥドン・バワル
平方タイプの一枚布「トゥドン・バワル」を使って作るスタイル。昔も今も多くのムスリム女性が好んで着用するトゥドンです。特に80年代からはこのスタイルが一般的なんだとか。デザイン、素材がとにかく豊富!ショッピングモールには専門店、マーケットでも所狭しと販売されています。
「トゥドン・バワル」の着用前に欠かせないのは、しっかりとアイロンをかけること!だそうで、(え・・・大変・・・)
あとは、2,3個のベビーブローチで留めて形を整えるんだとか。(え・・・それも大変・・・)
【被り方】※左側写真参照
①インナースカーフを着用
②③ 三角に折った平方(正方形)のスカーフを額のラインに合わせて被せる
④フェイスラインを整えたら、ベビーブローチを使ってあごの下で留める
⑤⑥ ④で留めたあと左右のスカーフを反対側の肩の方へゆったり巻き付ける
⑦⑧ 形を整えてブローチやベビーブローチで留める完成★
一般的には、ベビーブローチ2個を両肩にひとつづつ使って留めたり、片側だけにブローチを付けたりします。
「Selendang」セレンダン
「セレンダン」は10年前頃から取り入れられるようになった新しいスタイルなんだとか。特に若いムスリム女子からの支持を集めているそうです!トゥドン・バワルが正方形のスカーフなのに対して、セレンダンは長方形のスカーフを使います。
【被り方】※左側写真参照
①インナースカーフを着用
②長方形のスカーフの長辺の真ん中より少し端(3分の2くらいの箇所)。インナースカーフが少し見えそうな位置で被ってベビーブローチを使ってあごの下で留める
③あごの下で留めたら、スカーフの長い方を持ち上げてフェイスラインの沿って頭の上まで持ち上げる
④ ③で持ち上げたスカーフをそのまま巻き付け形を整える
⑤耳の上あたりで、スカーフとインナースカーフを一緒にショールピンで固定する(頭皮を刺さないように注意!)
⑥頭頂部分のスカーフがずれないように、シンプルなショールピンでインナースカーフと一緒に固定する
⑦両肩、片側にベビーブローチを付ける完成★
セレンダンはブローチやショールピンの使い方、スタイリングでドレープの出し方を変えたりすることで無限大に楽しめるそうです。
セレンダンのスカーフの専門店もあって長方形だけでなく、半月形も浸透してきているとか。トゥドン・バワル、セレンダン、トゥドンサルン・・・・
家族や姉妹で共有することもしばしばで、100枚以上持っていることは当たり前だそうです。
国が違っても、宗教も文化も違っても、女子のファッションやお洒落に対する想いは世界共通ですね~😉
是非マレーシアにお越しください!スカーフやブローチはお土産にも喜ばれます!
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