「台湾は比較的治安がいい。」とよく聞きますが、その理由のひとつが、日々の地道なパトロールともいわれています。
パトカーや白バイが、街中をこまめに巡回するのは日本と同じですが、ある日、私は駅前で思わぬおどろきの光景を目の当たりにました。
それは、白馬に乗った警察官。
好奇心から、つい話しかけてしまいました。
駅前に白馬⁉ 思わず2度見した昼の出来事
駅に向かって歩いていると、遠くから近づいてくる2頭の大きな白馬。
最初は「イベント?それとも撮影?」と思ったのですが、馬にまたがっていたのは、なんと警察官!
その後ろには、作業着の男性がかごをひきながら付き添っており、馬糞の処理や世話を担当しているようでした。
2頭の白馬は堂々とした足取りで、私たちがいた駅の入り口前までやってきて、静かに立ち止まりました。
まるでおとぎ話のワンシーン。
あまりの非日常に、道ゆく人たちも目をうばわれていました。
気になりすぎて……その場でおまわりさんに聞いてみた!
「なぜ、パトカーじゃなくて、白馬なんですか?」
気になりすぎて、私は馬上の警察官に思いきって聞いてみました。
「ここは、バイクやパトカーの侵入が禁止されているエリアなんですよ。」
「触ってみますか?」
そう言ってくださったので、そっとたてがみに触れてみると、なんとも優しい目をしたおとなしい馬でした。
「写真撮ってもいいですか?」と聞くと、
「どうぞどうぞ。」とにっこり。
しっかり記念撮影を、させてもらいました。
ちなみに、今回は白馬2頭でしたが、日によっては茶色の馬もいるそうです。
頼れる“騎馬警察”の正体とは?
あとで調べてみると、台湾の騎警隊 (チージンドュイ/騎馬警察) は2003年から始まり、訓練に合格した警察官だけが配属される精鋭部隊だそうです。
役割は、防犯やパトロールだけでなく、地域の文化的な景観づくりや市民とのふれあいにも、重点が置かれているとのこと。
平日は、午後3~5時の間に、板橋新板特區 (バンチャオシンバントゥチュ) 内を巡回。
土日や祝日 は、午前9~11時と午後3~5時に、以下の場所のいずれか2か所を巡回しているとのことです。
- 板橋新板特區 (バンチャオシンバントゥチュ)
- 淡水漁人碼頭 (タンスイユーレンマートウ)
- 八里左岸公園 (バリゾウアンゴングユエン)
- 新店碧潭東岸 (シンデンビタンドンアン)
- 鶯歌陶瓷老街 (イングタオツラオジエ)
ふと馬の足音が聞こえてきたら……
それはもしかしたら、あなたも白馬の騎士に出会えるチャンスかもしれませんよ?
騎警隊
巡回場所 : 板橋新板特區、淡水漁人碼頭、八里左岸公園、新店碧潭東岸、鶯歌陶瓷老街
巡回時間 : 平日15:00~17:00、休日9:00~11:00/15:00~17:00