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タイにある5つの世界遺産

タイでは現在5つの文化遺産・自然遺産が登録さ

タイでは現在5つの文化遺産・自然遺産が登録されています。文化遺産は「スコータイとその周辺の歴史的都市群」「アユタヤ」そして「バンチェン遺跡」、自然遺産は「トゥンヤイ-ファイ・カ・ケン野生生物保護区」と「ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯」です。名前を聞いてもあまりピンとこないかもしれませんが、是非一度は訪れていただきたい場所ばかりです。それぞれを詳しく紹介いたします!

1.スコータイとその周辺の歴史的都市群

スコータイとその周辺の歴史的都市群
バンコクから約400km北に位置するのが、「スコータイ」朝の古都です。この場所は、タイ族の最初の王朝が繁栄した歴史的な町として広く知られています。スコータイの3代目の王、ラムカムヘーン王は名君として高く評価され、彼の統治下で現在のタイ国のほぼ同じ領域が統一されました。
 
スコータイの魅力の一つは、スコータイ歴史公園です。この公園は市の中心から約12km西に位置し、3重の城壁に囲まれた旧市街とその周囲に広がる寺院遺跡があります。城壁の内側には、歴史公園内で最も大きな寺院であるワット・マハータートや、クメール文化の影響を受けたワット・シー・サワイ、池に囲まれたワット・サシーなどが存在します。城壁の外にはワット・シーチュムがあり、その美しい坐仏像はスコータイの象徴とされています。また、時間が許すなら、ラムカムヘーン国立博物館も訪れてみる価値があります。この博物館は、タイ国内でも充実したコレクションを有しています。
 
「スコータイとその周辺の歴史的都市群」として世界遺産に登録されている場所には、スコータイ朝の首都であったスコータイの他にも、王都の次に重要な位置を占めたシー・サッチャ・ナライと、王朝の軍事拠点として栄えたカンペーンペッも含まれています。シー・サッチャ・ナライはスコータイから約65km北に位置し、かつて歴代王の息子が統治する重要な町として繁栄しました。陶器の生産でも知られ、その製品は日本にも輸出されたとされています。アユタヤ王朝への移行と共に衰退が始まりましたが、今でも壮麗な寺院遺跡が多数残り、「シー・サッチャ・ナライ歴史公園」として保存・復元されています。
 
カンペーンペッはスコータイの南約130kmに位置し、スコータイとアユタヤの両王朝時代に、ビルマからの侵入を阻む要衝として栄えました。町の名前は「ダイヤモンドの城壁」を意味し、周囲を囲む城壁を指しています。城壁内には複数の寺院遺跡が残り、特に「ワット・プラケオ」にあるエメラルド仏は後にバンコクのワット・プラケオに移されました。

 

 

<スコータイへの行き方>
飛行機…スワンナプーム国際空港から、バンコクエアウェイズで直行便(約1時間20分)
バス…バンコク北ターミナルから約7時間
<シー・サッチャ・ナライ/カンペーンペッへの行き方>
シー・サッチャ・ナライ…スコータイからバスで約1時間20カンペーンペッ…スコータイからバスで約1時間


2.アユタヤ

アユタヤ

バンコクから北へ約80kmに位置するアユタヤは、1351年から約420年にわたり、アユタヤ王朝の首都として栄えた歴史的な町です。チャオプラヤー川の水路を活用し、ヨーロッパと東南アジアを結ぶ重要な交易拠点として発展しました。アユタヤは、3つの川を用いて周囲に濠を巡らせ、島のような城壁都市を築き上げた特徴的な都市計画で知られています。島の中心にはワット・プラ・シーサンペットという王宮寺院や、巨木の根がからみつく仏像で有名なワット・マハータートなどがあり、これらの遺跡は歴史公園として整備されています。公園内には多くの見どころがあり、象に乗って公園内を巡るエレファント・ライディングも人気のアクティビティです。島外にも数々の寺院遺跡が点在しており、かつての外国人居留地や日本人町の痕跡も見ることができます。アユタヤ朝がビルマによって滅ぼされた際、多くの遺構が破壊されましたが、今でもその歴史的な足跡を追うことができます。

<アユタヤへの行き方>

バス…北ターミナルから1時間半~2時間程度

電車…バンコク・クルンテープ駅から1時間半~2時間程度



3.バンチェン遺跡

バンチェン遺跡

バンコクから北東へ約560km、ラオスとの国境に近い町、ウドーン・ターニーは、タイ東北部の中心的な町の一つです。この地域からは多くの先史時代の遺跡が発掘されており、その中でも特に注目されるのが紀元前2500~2000年に遡ると言われるバンチェン遺跡です。この遺跡は先史時代の墳墓遺跡であり、東南アジア地域の高度な技術と文明を象徴するものとして知られています。遺跡からは当時の農耕の痕跡や高度な製陶技術がうかがえる土器、青銅器などが発掘されており、これらの発見が1992年に世界文化遺産に登録されました。バンチェン遺跡はウドーン・ターニーから東へ約45kmに位置しており、埋葬された人骨とともに大量の素焼き土器が出土しています。これらの土器には独特の彩色と文様が施されており、その伝統は今も受け継がれています。

<バンチェン遺跡への行き方>

スワンナプーム国際空港からウドーンターニー行きの飛行機が1日に複数便出ております(タイ国際航空やバンコクエアウェイズなど)。ウドーン・ターニーからは車で約1時間ほどでバンチェン遺跡に到着します。バンチェン遺跡へ行く際には、空港から車をチャーターすることをおすすめします。




4.トゥンヤイ・ファイ・カ・ケン野生生物保護区

トゥンヤイ・ファイ・カ・ケン野生生物保護区

バンコクの北西約350kmに位置する広大な自然保護区は、総面積が6225平方kmに及びます。この地域はインドシナ半島において最大の原生林が残されており、「タイ最大で最後の原生林」と称されています。ここは類まれなる生物多様性が保たれており、多くの絶滅危惧種が存続していることでも有名です。この自然保護区はカンチャナブリーの郊外に位置しているため、カンチャナブリーからアクセスするのが便利です。ただし、個人でのアクセスはかなり難しいため、できれば現地発のツアーなどを利用することをおすすめします。

<トゥンヤイ・ファイ・カ・ケン野生生物保護区への行き方>

バンコクから車で約5時間ほどの距離にあります。個人での訪問は困難な場合がありますので、バンコクから出発するツアーなどを活用することがおすすめです。




5.ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯

ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯
バンコクから約205km北東に位置する東北タイのコラート高原には、世界自然遺産に指定された国立公園群が広がっています。この広大な森林地帯は、カオヤイ国立公園を含むカオヤイ国立公園、タップラーン国立公園、バーンシーダー国立公園、タープラヤー国立公園、さらにはドンヤイ野生生物保護区などが含まれており、その範囲はカンボジア国境近くまで広がっています。この地域には800種以上の生物が生息しており、その中には絶滅の危機に瀕した種も含まれています。

特にカオヤイ国立公園は、訪れる人々が自然を満喫できるようにリゾートホテルや遊歩道が整備されており、その魅力を存分に味わうことができます。

<ドンパヤーイェン-カオヤイ森林地帯への行き方>

バンコクから車で約2時間半の距離にあります。個人での訪問の際には、バンコクから車をチャーターすることをお勧めします。また、バンコク発のカオヤイ国立公園ツアーや他のツアーも利用する手段として便利です。