日本では、食事の前に「いただきます。」と言うのが日常的なマナー。これは、食べ物や作ってくれた人への感謝を込めた言葉ですよね。
一方、インドネシアでは、少し違った形で「食事前のひと言」が交わされているのをご存じでしょうか?今回は、その文化的な違いをご紹介します。
インドネシア流「いただきます」との遭遇
インドネシア人の知人が、食事中のところに遭遇したことがあるのですが、その人は私を見るや、「Makan kak!(マカン カッ) 」と笑顔で言ってきました。
「Makan」は「食べる」という意味。そして、「kak」は、「Kakak (カカッ/お兄さん・お姉さん) 」の略語なので、直訳すると「食べる、お姉さん!」となります。
言葉の意味はわかるのに、意図がつかめず、「えっ?ど、どうぞ?……いや、私も食べろって意味?!」と盛大に混乱。
でも、実はこれ、とてもインドネシアらしい、食べる時のマナー・配慮だったのです。
周囲へのひと言?インドネシアの食事マナー
インドネシア流の「いただきます」は、周囲に対して軽くことわりをいれるような、「気づかい」のひと言として使われます。
そのため、食べる前は「Makan duluan ya. (マカン ドゥルアン ヤ/先にいただきますね。) 」と、周囲に言うのが一般的。
また、すでに食べている最中に人が来た場合も、「Makan. (マカン/いただいていますよ。) 」と、来た人に対して言います。
これらは、自分だけが食べ始めている (食べている) ことへの、遠慮や配慮の意が込められているのです。
「Makan kak!」と言われたらこう返せばOK!
「先にいただきますね。」や「いただいていますよ。」と言われたら、インドネシア語でどう返せばいいのか伝授いたします。
「Ya, silahkan makan. (ヤ、シラカン マカン/はい、どうぞ食べてください。) 」
これでバッチリです!
あるいは、もう少しラフに「Ya, silahkan. (ヤ、シラカン/はい、どうぞ。) 」だけでもOKです。
このやり取りをマスターすれば、あなたは「インドネシア流いただきマスター☆」ですよ!